半年後・・・

「あ、拓也君。今日も、あいつ、来てないの?」
「ああ、来てないな。もう半年になるな。何回か電話をかけたんだけど、 まったく出る気配なしだ・・・。ゲームに飽きたのかもな。」
「まさか、あいつがゲームに飽きるわけないじゃん。2年前なんてサルのように 張り付いてやってたもん。絶対全一取ってやるー!ってね。」
「ああ、そうだったな。でも最近は・・・なんかやってるのを横目でみていてもあまり 楽しそうではなかったような気がしたよ。気のせいかもしれないけどな。」
「・・・。拓也君。私って対戦ばっかりやっててスコアを狙ってやるっていうことが どういうことかよく分からないけど・・・、スコアアタックってやってて楽しいことだよね?」
「ああ、そうだな。なかなかスコアが伸びないときは、いらいらするときもある。でもちょっとの発見や いろいろパターンを考えることによってちょっとずつ点数が伸びる。その過程が楽しいんだ。 まあ、端から見るとなかなか理解しづらいかもしれないが・・・。」
「ううん、わかるよ。対戦でも負けたら、次は勝とうと思って、いろいろ考えたりするの楽しいもん。 それと同じようなことだよね。」
「ああ、そうかもな。」

その頃・・・